繰上返済ってどんな効果があるの?

「繰上返済ってどんな効果があるの?」「繰上返済ってそもそもどんな仕組みなの?」と悩んでいる人もいると思います。

結論から言うと、繰上返済には下記の3つの効果があります。

1、総返済額を抑えられる

2、住宅ローンの支払期間を短くすることが出来る
(「期間短縮型」を選んだ場合)

3、住宅ローンの月々の返済額を安くすることが出来る
(「返済額軽減型」を選んだ場合)

そもそも繰上返済って何?

そもそも繰上返済とは

住宅ローンを返済している間に、まとまったお金ができたら前倒しで返済する

ことを言います。

残りの残債(=ローンの残り)全部でなくても大丈夫です。残債の一部を繰上返済することも可能です。

例えば、住宅ローンを返済している間に「直ぐに使う予定がない300万円がある」といった場合、銀行に預けっぱなしにするのではなく、その300万円を前倒しで返済することが出来ます。

1、総返済額を抑えられる

繰上返済したお金は必ず元本の返済に充てられます。なので、その分の利息を払わずに済みます。

ということは住宅ローンの総返済額を減らす効果があります。

例えば・・・

住宅ローン借入額:4,000万円
返済期間:35年
金利:1%
月々の返済額:112,914円
総返済額:約4,772万円

になります。

銀行から住宅ローン4,000万円を借りたら、4,000万円返せば良いという訳ではありません。

利息として約772万円多く返さなければいけません。これは大きいですよね。

そこで上記の例で・・・

繰上げ返済時期:10年後
繰上げ返済額:300万円

すると・・・

返済期間
35年⇒32年3ヶ月

総返済額
約4,772万円⇒約4,663万円

というように、10年後に300万円繰上返済すると、約772万円の利息が約664万円になります。

つまり、100万円以上、総返済額を抑えることが出来ます。

2、支払期間を短くすることが出来る

繰上返済をすると、住宅ローンの返済する期間を短くすることが可能です。

この繰上返済を「期間短縮型」と言います。

基本的に住宅ローンは35年間の返済期間で組みます。

「期間短縮型」を選んで繰上返済すると

返済期間:35年⇒33年、30年

など短くすることが出来ます。

どの位の期間を短縮出来るかは「繰上返済した額」「利率」「何年後に繰上返済したか」などにより異なります。

どの位短縮出来るかは下記で試算が出来ます。

>>住宅金融支援機構「返済試算比較シミュレーション」

35歳の人が返済期間35年で組むと、「70歳まで返済が続くのか・・・」と心配する人もいますが、実際は35年間払い続ける人は多くはないです。

35歳の人であれば、一般的に定年退職する60歳、年金生活が始まる65歳に、今までの貯蓄や退職金を合わせた額を繰上返済して住宅ローンを終わらせる人が多いです。

もちろん、もっと前倒しで繰上げ返済して住宅ローンを終わらせる人もいます。

3、月々の返済額を安くすることが出来る

繰上返済をすると、以後の住宅ローンの月々の返済額を安くすることができます。

この繰上返済を「返済額軽減型」と言います。

基本的に住宅ローンは35年間の返済期間で組みます。

返済額軽減型を選んで繰上返済をすると、35年あった返済期間はそのままですが、以後の月々の返済額を減らすことが出来ます。

例えば月々の住宅ローンの返済額が15万円だったとします。

それを返済額軽減型を選んで繰上げ返済をすると、

月々の返済額15万円⇒14万円、13万円

と抑えることが出来ます。

どの位の期間を短縮出来るかは「繰上げ返済した額」「利率」「何年後に繰上げ返済したか」などにより異なります。

どの位短縮出来るかは下記で試算が出来ます。

>>住宅金融支援機構「返済試算比較シミュレーション」

また、「期間短縮型」の方が「返済額軽減型」より総返済額を抑える効果は高いです。

そのため、一般的には繰上返済というと「期間短縮型」を選ぶ人がほとんどです。

ただ、

「65歳になって、これから年金生活だけど、元気なうちはまだまだ遊びたい。そのために月々の生活費を抑えたい」

「これから子供の教育費がかかる時期。なるべく月々の生活費を抑えたい」

と言う場合は「返済額軽減型」を選んで繰上返済する人もいます。

繰上げ返済したお金は返してもらえない

ここまで読んで「繰上返済のデメリットはないの?」と思う人もいると思います。

繰上返済のデメリットは当たり前ですが、繰上返済したお金は返してもらえません。

つまり
「お金に余裕があると思って繰上返済したけど、ちょっと生活費が厳しいから、繰上返済は無かったことにしてお金を戻して欲しい」
と言うことは出来ません。

特に入学金などの教育費が、今後、見込まれる場合は注意が必要です。

「繰上返済してお金がないから、教育ローン借りなきゃ・・・」となってしまったら、そもそも繰上返済の意味がありません。

ちなみに教育ローンは住宅ローンより金利が高いです。

繰上返済はお得にはなりすが、「現在の預貯金額」「これから想定される支出」など確認して、繰上返済しても、今後、困ることがないか検証してから実行する必要があります。

繰上返済は団信がなくなる

繰上返済には団信がなくなるというデメリットもあります。

団信とは「団体信用生命保険」のことで、もし住宅ローンを借りた人が死亡したら住宅ローンが無くなるという保険のことです。

つまり、夫が住宅ローンを組んでいて死亡したら、その妻は住宅ローンの支払いが無くなり、ただで住宅を手に入れることが出来るということです。

この団信はほとんどの住宅ローンに付いています。

もし、繰上返済して住宅ローンが無くなったら当然、団信も終了します。

繰上返済はしないで運用する

今の住宅ローンの金利水準はかなり低水準です。

その影響で繰上返済してお得になる金額も昔ほど効果が薄れています。

であれば、あえて繰上返済はせずに、そのお金を運用して殖やすことを優先することも選択肢の1つです。

住宅ローンの金利水準は

変動:0.5%前後
固定:1.3%前後
*金利水準は常に変動します

です。

積立NISAやイデコ、保険商品など組み合わせれば、住宅ローンの金利水準を上回る利回りを実現するのはさほど難しくありません。

つまり、繰上返済は出来るけど、敢えてせずに、そのお金を運用に回すことの方がお得になることも考えられます。

当然、繰上返済しなければ、団信を継続させることが出来ます。

ただ、運用する場合は必ずリスクがあるので、きちんとリスクを管理することが重要です。

繰上返済をするタイミング

「いつ繰上返済をするのがいいのかな?」と悩む人もいると思います。

繰上返済を検討するタイミングは一般的に下記の4つのタイミングです。

1、住宅ローン控除が終わった時

住宅ローン控除はローンの残債に応じて、お得になる税金の額が決まります。

住宅ローン控除期間中に繰上返済してしまうと残債が減ってしまい、せっかくの控除の効果が薄れてしまいます。

そのため、効果的に繰上返済するには住宅ローン控除期間の繰上返済は避けた方が良いでしょう。

参考>>>>住宅ローン控除を申請すると税金がお得になるのはなぜ?

2、教育費の支払いのめどが立った時

教育費の中で特に大学入学金は大きな出費になることが多いと思います。

繰上返済をした結果、大学の入学金の支払いが厳しくなってしまったら意味がありません。

子供が2人、3人と複数いる場合は末っ子の教育費の支払い分の予算を引いて、残りの余裕資金で繰上返済をしましょう。

3、退職金をもらった時

退職金で数千万円の退職金をもらえる人もいるでしょう。

そのに頃は教育費の支払いも落ち着いている人が多いです。

これから始まる老後資金を残した上で、無理ない範囲で繰上返済を考えても良いでしょう。

4、年金生活が始まる時

年金生活が始まると、現役時代よりも収入がかなり下がります。

それまでに蓄えた貯蓄で、老後資金を残して無理のない範囲で繰上返済を考えても良いでしょう。

上記4つのタイミングはあくまでも目安です。

・借入金が多くない
・預貯金が潤沢にある

場合は上記にこだわらず繰上返済しても良いでしょう。

ただくれぐれも無理しないことが基本です。

管理人から一言

繰上返済は住宅ローンの総返済額を抑えるのに非常に効果的です。

ただ、お得だからと言って、お金が貯まる度にどんどん繰上返済して、手元のキャッシュが無くなってしまった結果、「これからかかる教育費が準備できなそう・・・」となってしまっては本末転倒です。

総支払額を抑えるために、頑張って繰上返済したのに、教育ローンを借りなければいけない状況になると、繰上返済の意味が無くなってしまいます。

繰上返済を実行する時は、住宅ローンに詳しいFPや専門家に相談するするのが良いでしょう。

また都内近郊であれば管理人がご面談の上、解説させて頂きますので気軽にご相談下さい。

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