生命保険料控除ってどう計算する?

生命保険料控除を教える女性

年末調整の時期なると「生命保険料控除ってどう計算するんだろう?」とお悩みになる人が増えます。

生命保険料控除は生命保険に加入していると税金がお得になる制度です。

お得に生命保険に加入するポイントとして生命保険料控除の仕組みを理解することは重要です。分かりやすく自転車FPが解説します。

生命保険料控除って?

生命保険料控除とは「生命保険に加入すると税金がお得になる」制度のことです。

言い換えると、国の社会保障が今後手薄になることを見込んで、「自分で保障を用意した人には税金をお得にしますよ」という制度です。

生命保険料控除でお得になる税金の種類

生命保険料控除でお得になる税金の種類は下記の2つです。

所得税

住民税

生命保険料控除の対象

生命保険料控除の対象となる保険商品は下記の3つに分かれます。

1、一般生命保険料控除
2、介護医療保険料控除
3、個人年金保険料控除

1、一般生命保険料控除の対象

「一般生命保険料控除」の対象となる保険の種類は基本的に死亡保険です。

下記が主な保険商品です。

■定期保険・収入保障保険(掛捨の死亡保険)

■終身保険・養老保険(積立型の死亡保険)
*外貨建て・運用タイプも死亡保障が付いていれば対象

■グループ保険・団体保険の死亡保険
*勤務先の独自の保険

■団体信用生命保険(以下、団信)
*住宅ローンに組み込まれてなく、住宅ローンと別で支払っている団信。フラット35の旧機構団信や一部の金融機関の団信。

主契約が死亡保険で特約で医療特約が付いている場合は、主契約の死亡保険のみ「一般生命保険料控除」の対象となります。

2、介護医療生命保険料控除の対象

「介護医療生命保険料控除」の対象となる保険の種類は、「介護」と付いているので介護系の保険が対象と思われがちですが、医療保険・がん保険なども対象になります。

下記が主な保険商品です。

■医療保険

■がん保険

■介護保険
*40歳から支払う公的介護保険は含まれない。

■就業不能保険

■グループ保険・団体保険の医療保険・がん保険など
*勤務先の独自の保険

主契約が死亡保険で医療特約が付いている場合、特約部分のみが「介護医療保険料控除」の対象となります。

3、個人年金生命保険料控除の対象

「個人年金生命保険料控除」の対象となる保険の種類は個人年金です。

生命保険会社の個人年金もグループ保険・団体保険の個人年金も「個人年金保険料控除」の対象になります。

生命保険料控除の掛金の上限

生命保険料控除は生命保険に加入すると税金がお得になる制度ですが、たくさん保険に加入すれば、たくさんお得になるかと言うと、そうではありません。

年間の掛金の上限は年間8万円です。

そのため、下記以上に保険に加入してもお得なる税金の額は変わりません。

■年払い:年間8万円

■月払い:月約6,700円
*8万円÷12ヶ月=約6,600円

この8万円は「一般生命保険料控除」「介護医療生命保険料控除」「個人年金保険料」3つの枠に当てはめることが出来ます。

仮に、3つとも年間8万円づつの掛金かけると保険料控除の枠を最大限生かせることになります。
つまり、

年間24万円
月払い:2万円

になります。

正確には生命保険の掛金は年齢と性別で決まるので、8万円ピッタリの設定は難しいです。

ただ、保障内容を微調整すれば近い金額に設定することは可能です。

また、上記は所得税の場合です。

住民税は年間の掛金の上限が56,000円です。つまり、所得税の上限を越していれば、住民税の上限は超えることになります。

お得になる税金の計算方法

↓生命保険料控除(生命保険文化センター)(画像をクリックするとページに移ります)
生命保険料控除
上記の8万円は掛金の上限で控除できる額ではありません。

正確には上の図のように掛金に応じて控除できる額が変わります。

その最大が

年間掛金8万円以上⇒4万円控除

です。

つまり、年間で10万円、20万円の掛金でも4万円の控除は変わりません。

また、年間8万円以下の掛金は図の中の式で計算される額になります。

ちなみに、4万円控除されるとは4万円税金がお得になると言う訳ではありません。

収入の内、4万円分に関しては税金をかけません」と言う意味です。

この税金とは所得税・住民税のことで、特に所得税は収入が高ければ高いほど税率が上がります。

と言うことは、収入が高い人(=所得税率が高い人)の方が税効果が高いです。つまりお得になる税金の額が大きくなります。
↓所得税の税率(国税庁公式HP)(画像をクリックするとページに移ります)
所得税率
ということは「保険料控除でいくら税金がお得になりますか?」の質問の答えは人それぞれと言うことになります。

大まか目安で言うと、一般の収入の人でしたら、年間8万円の枠を埋めて4万円控除できた場合、所得税・住民税合わせて約1万円前後位の税金がお得になる計算になります。

もちろん、「約1万円前後」は1つの枠を埋めた場合なので、3つの枠を埋めれば約3万円税金がお得になります。

また、上記は所得税の場合です。

住民税は年間の掛金の上限が56,000円支払うと28,000円控除になります。

つまり、所得税の上限を越していれば、住民税の上限は超えることになります。

生命保険料控除の上限(旧制度)

上記の8万円は平成24年1月以降からの制度です。

平成23年12月までに加入した保険に関しては

■掛金上限:年間10万円

■控除上限:5万円

■控除枠:「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」の2つ
*平成23年12月までは「介護医療保険料控除」の枠がありませんでした。

新制度(現行制度)では掛金上限が年間8万円、控除上限4万円なので、「前の制度の方が良かったの?」と思われるかもしれませんが、新制度では「介護医療保険料控除」の枠が増えました。

■旧制度と新制度の比較

■掛金上限:年間10万円⇒8万円

■控除上限:5万円⇒4万円

■控除枠:「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」の2つ
⇒「介護医療保険料控除」が追加

そのため、

■掛金合計の比較
20万円(10万円×2)⇒24万円(8万円×3)

■控除額合計の比較
10万円(5万円×2)⇒12万円(4万円×3)

1つの控除額は下がりましたが、控除枠が1つ増えたので、全部埋めることが出来れば全体では多く控除できるようになりました。

また、上記は所得税の場合です。

旧制度の住民税は年間の掛金の上限は70,000円でした。上限70,000円支払うと35,000円控除できました。

生命保険料控除を元に保険見直し

旧制度では医療保険・がん保険は「一般生命保険料控除」になります。

もし、平成23年12月以前に医療保険・がん保険に加入してそのまま継続している場合、旧制度の「一般生命保険料控除」の枠になります。

新制度で新設された「介護医療保険料控除」は使うことが出来ません。

そこで、医療保険・がん保険を見直すことで新制度の「介護医療保険料控除」の枠を使うことが可能になります。

ただ、見直しとは新たに加入し直すことになるので、当然、年齢が上がっているため掛金は上がってしまう可能性はあります。

そこは加入中の保障内容と新しいプランの保障内容を比べてからになりますが。

多少掛金が上がっても保険料控除を考えればメリットがある場合もあります。

そもそも平成23年12月以前ですから、保障内容が古くなっている可能性もありますので、保障内容を確認してみても良いでしょう。

配偶者の扱いは?

保険料控除は掛金を支払った人のための特典です。

掛金を負担する人=契約者

なので、正確には契約者のための特典です。

そのために保険会社は掛金を支払ったという証明するために、契約者宛に毎年10月頃から「保険料控除証明書」を郵送してくれます。

それを

会社員⇒年末調整で申告

自営業⇒確定申告で申告

します。

そのため、妻が会社員・自営業などで収入を得ていれば、妻名義で年末調整、確定申告で申告することになります。

ただし、妻が専業主婦もしくは扶養内のパートの場合、妻は収入がないとみなされ保険料控除の意味がありません。

妻が専業主婦もしくは扶養内のパートの場合は

契約者:夫
被保険者:妻

にすれば、「妻の保険を夫が支払っている」となり「妻の掛金を夫が負担している」=「保険料控除の対象」になります。

ただし、死亡保険の場合はいざ死亡保険金を受け取った場合、「相続税の対象」になるか「一時所得の対象」になるか変わってくるので注意が必要ですが。

保険会社によっては、契約者被・保険者が妻でも、夫名義の引落口座に設定していることで保険料控除証明書を発行してくれる保険会社もあります。

自転車FPからひと言

生命保険を検討する際、最終的に「掛金いくら位にしようかな?」と悩む人が多くいます。

その場合は保険料控除の枠を意識しながら設定すると、よりお得に保険を用意することが出来る場合もあります。

とは言っても、無駄に必要以上に保険に加入する必要はありません。

生命保険を検討する時は、保険料控除の枠を意識しながらも、「本当に必要な保障内容かな」と検討するのが良いでしょう。

ただ、生命保険は長く支払いが続きます。加入した後で後悔しないように、ネットや雑誌の情報だけで決めるのではなく、専門のFPに相談するのがベストです。

また、都内近郊であれば自転車FPがご面談の上、ご説明しますので、気軽にご相談ください。

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