「本当に収入保障保険って必要なの?」と悩んでいる人もいると思います。
それを判断するには収入保障保険の仕組みを理解する必要があります。
合理的な保険の種類と言われている収入保障保険を自転車FPが解説します。
収入保障保険の仕組み
収入保障保険は一言で言うと掛捨の死亡保険です。
掛捨なので解約金がありません。つまりお金が貯まりません。
その代わり安い掛金で手厚い保障を用意できるメリットがあります。
またその保障内容も合理的と言われています。
仮に今子供が生まれて死亡保険を用意しようと思ったら、いくらの死亡保険金があれば良いでしょう?
3,000万円の死亡保険?
5,000万円の死亡保険?
悩んでしまいますよね。
死亡保険金の金額を大きく設定すれば安心ですが、その分掛金も上がってしまいます。
基本的に保険は、必要な分を必要な分だけ用意すべきです。使わなかったら「掛金がもったいなかった・・・」となってしまいますので。
そこで収入保障保険は、三角形の合理的な保障を用意できる仕組みになっています。
収入保障保険は三角形の保険
↓オリックス生命の収入保障保険(画像をクリックするとページに移ります)
収入保障保険は死亡したら1,000万円、3,000万円と設定する死亡保険ではありません。
形から言うと三角形をしています。
「三角形の保険?」と思うかもしれませんが、上記の画像をご覧ください。
簡単に言うと、子供の成長に合わせて保障額が調整されていく保険になります。
もう少し具体的に言うと、
子供がまだ小さい ⇒ 保障が大きい
子供が大きくなった ⇒ 保障が小さくなる
ということです。
言い換えると、子供が成長すれば親としての義務も軽くなるので保障が小さくなるという考え方の保険です。
収入保障保険の月額とは?
収入保障保険は具体的にどのように設定するのか?
収入保障保険は「死亡したら〇千万円もらえる」という設定ではありません。月額○○万円という形で設定します。
月額とは万が一死亡したら毎月○○万円が毎月分割でもらえるということです。
遺族年金
↓遺族年金(生命保険文化センター)(画像をクリックするとページに移ります)
では「月々いくら必要なのか?」を考える前に「遺族年金がいくらもらえるのか?」を知る必要があります。
遺族年金と言っても亡くなったお父さんの働き方で、遺族がもらえる遺族年金の額が変わります。
■自営業 ⇒ 遺族基礎年金
■会社員 ⇒ 遺族基礎年金+遺族厚生年金
また、子供の人数によってもらえる遺族年金の額は変わります。
子供の人数は、年齢によって決まります。子供とみなされるのは18歳までです。そのため、2人子供がいても、上の子供が18歳になると1人カウントになります。
また、遺族年金はお父さんが亡くなった時しか遺族はもらえません。お母さんが亡くなっても遺族年金はもらえません。
(母子家庭の場合は除く)
月額を設定する考え方
上記の画像の例でみると、仮に子供が2人いて会社員の場合、遺族年金を年間約170万円もらえます。
つまり毎月約14.5万円国からもらえるということになります。
そこで、遺族年金だけでは不足する分をカバーするのが収入保障保険というわけです。
仮に、月々15万円は遺族年金以外で欲しいとしたら、収入保障保険で月額15万円を設定すれば良いのです。
遺族年金:14.5万円
収入保障保険:15万円
合計29.5万円
を毎月確保することが出来ます。
収入保障保険の保険期間
そして毎月いくら確保したいかが決まったら、その毎月○○万円が何年間必要なのかを考えます。
例)
お父さん:35歳⇒60歳
お母さん:33歳⇒58歳
子供1 :3歳 ⇒28歳
子供2 :0歳 ⇒25歳
上記の例でみるとお父さんが60歳になれば下の子供は25歳になります。
25歳と言えばもう社会人になっている年齢なのでお父さんが60歳になるまでの保証期間を設定します。
そうすると、お父さんが死亡したら、お父さんが60歳になるまでの期間(子供2が25歳になるまで)、毎月15万円もらえるという設定ができます。
合計の死亡保険金額
上記の例で計算すると
毎月15万円×12ヶ月×25年間=4,500万円
4,500万円の死亡保険を準備することが出来ます。
ただし、10年経過した場合は・・・
お父さん:45歳⇒60歳
お母さん:43歳⇒58歳
子供1 :13歳 ⇒28歳
子供2 :10歳 ⇒25歳
となり、お父さんが60歳になるまでの期間(子供2が25歳になるまで)が15年となります。
つまり、毎月15万円、保険会社からもらえるお金が25年⇒15年になります。
なので10年後は
毎月15万円×12ヶ月×15年間=2,700万円
2,700万円の死亡保険になります。
つまり子供が成長するのに合わせて死亡保険金が調整されていきます。
調整されるとはつまり保障額が下がることになります。
保障額が下がっていくのは嫌だ?
まれに「保障額が下がっていくのは嫌だ?」と思う人がいます。
もちろん、いつ死亡しても〇千万円という設定の保険もあります。
ただし、その場合はいつ死亡しても同じ死亡保険金の場合、形とすると四角形になります。
三角形の形をした収入保障保険と比べると面積が倍になるので、月々の掛金も約倍になります。
万が一のための保険と言っても必要以上に保険を用意すると月々の掛金が上がってしまいます。
収入保障保険の方が合理的に保障を準備できる形になっています。
保険期間が終わったら保障がなくなる?
収入保障保険は種類で言うと定期保険と言われ、「期間限定の保険」の種類になります。
なので必ず保険期間(「〇〇歳まで」「〇〇年間まで」など)を設定します。
一般的には「60歳まで」「65歳まで」などで設定する人が多いです。
でも「60歳で終わってしまうのは心配・・・だって平均寿命はもっと長いでしょ・・・」という人がいます。
でも60歳くらいになったらどうでしょう。多くの人は子供が成長して社会人になっているケースがほとんどです。
では60才以降は何が必要かというと現金です。60才以降から老後生活が始まるからです。
一般的には現役世代より収入は下がります。
年金では足りない分は預貯金を切り崩して生活していくことになります。
もちろん、現金とは投資信託や外貨なども含め、現金化できて自分が使えるお金のことです。
なので、収入保障保険は現役の年齢で子供がまだ小さい期間のみの期間限定の保険と位置付けて準備するのが良いでしょう。
割引
↓FWD富士生命の収入保障保険(9、10ページ)(画像をクリックするとページに移ります)
収入保障保険は保険会社によっては各種の割引がある保険会社があります。
代表的なのが
■非喫煙体
⇒タバコを吸わない人に適用される割引
■健康体割引
⇒血圧・BMIが基準値内の人に適用される割引
*保険会社によっては「健康体」「優良体」など呼び方がが違う場合があるが内容はほとんど同じです。
管理人からひと言
死亡保険を検討するのに、収入保障保険は主流になってきましたが、まだ知らいない人も多いと思います。
サイトの説明だけでは全てを理解するのは難しいかもしれません。
特に収入保障保険は「月額〇〇万円」「保険期間〇〇歳まで」を設定しなければいけません。
この設定で月々の掛金がだいぶ変わります。
「どう設定したらいいんだろう?」と迷ってしまうと思います。
収入保障保険を検討する際は専門のFPに相談するのが良いでしょう。
また、都内近郊であれば管理人がご面談の上、ご説明しますので、気軽にご相談ください。